後藤達哉の働き方、生き方、その思考。ぜんぶ。

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僕が作家を志した理由(ワケ)

 中学1年生の夏休み。僕は父の住む北海道に向かっていた。その道中で手にした本、それが『人間失格』だった。

 

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 言わずと知れた太宰治の代表作であり自伝的小説である。また、多感な青春時代、思春期に読んではいけない本、トップクラスの作品でもある。

 

 これをなぜだが、母親に薦められたのだ。確か、夏休みぐらい本でも読みなさい、とか言われながら。それにしてもなぜ『人間失格』を勧めてきたのかは、謎である。

おそらく母は天然なので、有名作品、知ってるやつって感じで進めきたのだろうが、僕にとってはそれが、ものすごく大きなターニングポイントになった。

 

 ※なにせタイトルだけで漫画「東京大学物語」を勧めてきた実績のある母である(笑)

 

 それまで小説なんて読んだことがなかった僕だったが、父の家に着いてから、ほとんど徹夜で一気に読み終えてしまったのだ。それは初めての感覚だった。

 

 そして

 

 「自分の人生が本になるんだ」

 

 と、体に電流が走ったのを覚えている。

 

 内容がどうとか、共感する部分があってどうとか、多感な時期だからこそ感じるものはもちろんあるのだが、それよりも何よりも、

 

 

 【人生がそのまま本に、作品になる】という事実に衝撃を受け、憧れさえもした。

それが僕が本を書きたい、本を出したい、と思った最初の記憶だ。13歳。

 

 今から20年以上前の記憶。。

 

 

 

 次のターニングポイントはそこからさらに10年後。

 

社会人1年目の僕は、人生最大の危機、絶望の季節を過ごしていた。

 

 いい大学、いい会社と世間の定めたレールに乗ってひたすら努力してきた結果、自分が何をしたいのか?自分は何者なのか?全く分からなくなっていた。

 

 そんなとき僕を救ったのは「本」だった。

 

自己啓発本を中心に、1年で300冊は本を読んだ。

 

 周りのエリートたちが週末にゴルフに行っている間、僕は一人ドロップアウトして寮の部屋に引きこもり、ひたすら本を読み、ひたすら内省して、自分と向き合った。そう「本」は本当の自分と向き合う「きっかけ」をくれる。

 

 

 そうやって、本当の自分を取り戻し、丸1年で最初に入った有名大企業を辞めた。その後、2社目で人生は開けていき、V字回復を果たすことができた。

 

 

 それからさらに、8年後、つまり今から3年前。

 

 30歳を過ぎた僕は、自分の「使命」について、考えるようになっていた。もちろん、目の前のキャラクタービジネスの仕事にやりがいは持ちつつ、何か自分が「個人」で「自分だからこそ」できることはないか「自分にしかできない仕事とは」そう考え始めた。23歳からずっと考えていたことではあったが、より本格的に。

 

 そこで思い出したのが2つ目のターニングポイントだ。その23歳の絶望の季節。「本」に助けられた自分。何かあの時の自分のような若者に役に立てることはないか、そう考え、まず匿名でブログを始めた。それが最初の「作家」としての第一歩だった。

 

 そうして紆余曲折ありながら、2年前の2017年10月より、実名でブログを始め、講演なども行ってきた。テーマにとらわれず、自分自身の生き様をそのまま発信することを心に決めたのだ。

まさに一つ目のターニングポイントで衝撃を受けた【自分自身をそのまま世の中に差し出す】という生き方そのものだった。

 

 

 2019年10月、初の出版、処女作の発売をついに迎える。

 

 3年前、自分の経験で何か役に立てないか、と思い立ってから1、2年は心理カウンセラーの資格を取ったり、コーチングを勉強してみたり、紆余曲折があった。怪しい方向にハマりかけたこともあった汗。

 

 僕はそこで、それらは生業にはできないな、と感じた。それは本質的には「距離感」の問題だった。

 

 僕はエンバス(共感覚の持ち主)であると自覚している。だから仕事としては、大勢の知らない人がいるパーティとかイベントは苦手だけど、1対1の営業とか交渉は得意だ。(本当にやりたいわけではないことも自覚している)

 

 コーチングやカウンセリングは自分が共感をし過ぎてしまうので、潰れてしまう感覚があった。向き合い過ぎて、距離感がうまく保てないのだ。

 

 だから「本」は距離感がちょうどいい。向き合わずに人を勇気付ける「きっかけ」を作ることができる。それに向き合うよりもより多くの人に届けられる。(同じ想いから、YouTubeもやってます)

 

 僕は「本」に助けられた。だから僕も「本」で人を救いたい。そうすることしかできないと言ってもいいかもしれない。

 

夢のスタートラインまであともう少し。与えられた環境に感謝しながら、先を急ぎます。

 

 

 最後に(オチとして?)1ヶ月前から始めたYouTubeのリンク貼っておきます。「タンクトップ後藤」という芸名でやってます💪

 

www.youtube.com