後藤達哉の働き方、生き方、その思考。ぜんぶ。

仕事を楽しみ、輝いて生きる。

芸人最強説。心理学と編集力と芸術性の観点から。

芸人は、やっぱりすごい。

 

自身のネガティブなことをポジティブに変換して、まわりまで笑わせる。

 

ここが、すごいポイント。

 

ハゲとかデブとか身体的なことももちろんそうなんだけど、人には言えないような暗い過去の体験とかも、さらっと笑いに変えてしまうところが、本当にすごいと思う。

 

自分で自分の中のなにかを、乗り越えて、さらに、まわりまで勇気づける。

 

千原ジュニアの自伝的著書「14歳」を昔読んだのをふと思い出したが、めちゃくちゃ引きこもってたところから、不の体験を笑いに変換するのをきっかけに、芸人として上がっていく兆しを見せるところまでを描いていた。

 

まさに人生を、ネタにしてしまうという。これってカッコいいことだと思う。

 

たとえば、これもふと思ったけど、麻薬で捕まったみたいな事件がアーティストとかスポーツ選手はあるけど、芸人は、ない。

 

だいたい過去の売れていたり活躍していたりした自分と、今の自分のギャップに耐えきれず、なにかに逃げ込もうという先が、麻薬なのかなって分析したりしてる。

 

芸人はそこも逃げずに笑いに変えるから、再ブレイクも、他のジャンルよりは多い気がする。自分を受け止めて、新しい一歩を踏み出せる人種なんだな。

 

自分の現状を受け止めるって、すごく大事。結局、理想と現実のギャップがデカすぎると、精神疾患に陥りやすい。

理想を持つことは良いことだし、人生を切り開いていく上で、重要なことだけど、まずは現在地を受け止めて、今あるものに、感謝することが大事なのだ。

 

あとは、仕組みの力ではなく「個」の力で社会的に影響力を与えてるのもすごい。キャラクター化している。

 

※(参考)「個」のキャラクター化についての記述

gototatsuya.hatenablog.com

 

あとは、編集能力がすごい。CMプランナーも、事業開発も実は一緒で、本当の本当の0→1なんてものはなくて、いかにストックがあって、いかにそれを編集できるかが、キモなのだ。

 

たとえば、イケてるCMプランナーは過去のCM全部知ってるぐらいの勢い。打ち合わせのときには、あの頃のあのCMの感じで、それにこれを掛け合わせて、、みたいな会話がめっちゃ起きる。

 

事業開発も、イケてるひとは、だいたいビジネススキームマニアみたいなひとが多い。そこに時代感だったり市場環境だったり、さらにさらに実務レベルに落とし込めるかどうか、みたいなのを諸々掛け算するわけだ。

 

話は戻って、芸人も僕は、編集能力だと思ってる(よって、高学歴の人が多い傾向なのも頷ける)。

 

それは例えば、M-1に出るなら過去の大会のネタを全部見て研究する。そして法則やらなにやらをインプットしたあと、時代感やらオリジナリティを掛け算していく(僕も中学でコントをやったときは、NHKオンエアバトルをビデオに毎週撮って、真面目にひたすら研究してた笑。懐かしい)。

 

だから「うまい人」は増えたよね、って大御所の人がよくちょっとネガティブ表現で使う。それによってか、R-1とかはそれで途中、大御所審査員の玄人好み大会みたいなとこに行き着いたと思う。それでちょっとつまんなくなった。

 

で、ザコシショウみたいな破壊力を求めたときもあったよね。裸芸の現代は小島よしおから、ザコシショウまできて、次は全裸しかないな、と思っていた。

 

僕はザコシショウの翌年は「全裸」に「オチのないオチ」を掛け算したネタ(キャラ)がくると予想したが、結果は、アキラ100%による「全裸」×「正統派の芸」だった。対角線上に物事を掛けるとやっぱり法則としては面白い。

 

裸はある程度ゴールを迎えて、次は女性の時代(社会全体としても)っぽいな、となんとなく思ってたら今年はたしかに女性が多かったし、ゆりやんが2位だった。

 

パターンとして優勝は全く予想できなかったが、周知のとおりで、全盲に近い弱視濱田祐太郎。しかも冒頭に書いたように自身のネガティブなことを「さらっと」、笑いに変換しているっていう。まさに芸人の凄さの極みである。ダウンタウン松っちゃんも、勝因は「気の毒な感じがしない」と分析している。

 

この編集能力、掛け算の能力が重要だからか、異業種→芸人、あるいは芸人→異業種の流れも頻繁に起きている。これもまたすごいと感じる点であり、最強やなと感じる(不意に出たエセ関西弁)。

 

たとえば厚切りジェイソン。IT企業の役員から芸人になって、いまは有識者っぽいタレントになってる。


逆パターンは、キンコン西野。この人の活動の幅がハンパない。あとはピース又吉も。個人的にはピース綾部もそうだと思っているし、期待している。

 

この辺りの方々は、本当に尊敬。(敬称略)


そして最後に芸術性である。尊敬を超えた憧れの世界に入ってくる笑。


野性爆弾くっきー
ロバート秋山

 

このあたりはもう、すでにアート(芸術)である。

 

これまで語ってきた編集やらなにやらを超えた、ホームラン一発で試合を変える方々。色々語ってきたことが1発ブン殴られて終わり、みたいな感覚。ずるい。このあたりはいくら研究、分析しても無駄、お手上げである。ただただ独自の世界観が面白すぎるし、ただただ憧れるのである。最強である。うん、大好き。

 

まとめると、僕の人生の最終目標は、

 

エド・はるみより遅咲きでデビューし、
エド・はるみより高齢でライザップに成功する

 

である。

 

ね、人生100年時代ですもの。

 

お後がよろしいようで(笑)